仲直りしたい気持ちはあるのに、最初の言葉が見つからない。相手を許したいと思いながら、まだ傷ついている自分を責めてしまう。そんな時に、「憐れみ」と「赦し」の天使として名前が挙がるのが、ハジエル(Haziel)です。
日本語では「ハズィエル」「ハジェル」「ハジエル」と、表記が揺れますが、資料が確認できるのは、カバラの「七十二の御名」の天使、ハジエルです。ここでは、その位置づけと、担当とされる主題を整理し、赦しと和解を、暮らしで扱う方法を紹介します。
ハジエルとはどんな天使?名前の意味と読み方(ハズィエルとも)

ハジエル(Haziel)は、ヘブライ語の「ハーザー(見る・幻を見る)」と「エル」から成る名で、「憐れみ深い神」あるいは「神は見る」と説明されます。日本語では、「ハジエル」「ハズィエル」「ハジェル」「ハツィエル」と、表記が揺れます。
先に押さえたいこと
- カバラの「七十二の御名」(シェム・ハメフォラシュ)の9番目の天使
- 名前の意味は「憐れみ深い神」など
- 天使の階級では、智天使(ケルビム)に属する
- 「神の憐れみ」「権力者の恩寵」「約束の成就」を得る、とされる
- 関連する聖書の一節は、詩編25編6節
- 聖書の本文に、天使としての名前は出てこない
ハジエルの特徴と役割|七十二の御名の九番目
「七十二の御名」は、『出エジプト記』14章19〜21節の三つの節から、それぞれ72の三文字を取り出して作る、天使の名の体系です。ハジエルは、その9番目にあたります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 位置づけ | 七十二の御名の、9番目 |
| 階級 | 智天使(ケルビム) |
| 担当とされること | 神の憐れみを得る、権力者の恩寵を得る、約束の成就 |
| 主題 | 神の赦し |
| 関連する聖書の一節 | 詩編25編6節「主よ、あなたの憐れみと、慈しみを、思い起こしてください。それは、とこしえからのものです」 |
| 守護の時間(体系による) | 魂の守護:午前2時40分〜3時。道徳的守護:3月28日、6月8日、8月19日、10月30日、1月10日。肉体の守護:4月29日〜5月3日 |
ここで語られる「権力者の恩寵」は、目上の人からの許しや、支援を得る、という主題として読めます。ダヴィッドソンなどの現代の事典類では、この主題を、「王の赦免」といった表現で、紹介することもあります。
ハジエルの性格と能力|誠実さと、寛容さ
七十二の御名の体系で、ハジエルの影響のもとに生まれた人は、約束に誠実で、自分を傷つけた相手にも寛容である、とされます。
- 性格として読めること:憐れみ深い、寛容、約束を大切にする
- 能力として語られること:赦しを得る、和解を助ける、約束を果たす
- 注意:「相手が必ず許してくれる」という意味ではありません。和解は、一人が我慢すれば完成するものではありません
ハジエルの階級と、他の天使との違い
| 比べる点 | ハジエル | ザドキエル |
|---|---|---|
| 出どころ | 七十二の御名(9番目) | ルネサンス期の神秘思想(ヘセド・木星) |
| 主題 | 憐れみ・赦し・約束の成就 | 慈悲・正義・許し |
| 階級 | 智天使 | 主天使と関連づける体系がある |
| 注意 | 名前の綴りに揺れがある | 「ザカリエル」と、木星で重なる |
慈悲の主題では、ザドキエルも有名ですが、出どころの体系が違います。役割の近さは、同一性とは別です。
ハジエルの色・性別・見た目
| 知りたいこと | 答え |
|---|---|
| 色 | 決まった定説はない。オリーブの枝や、白い鳥が、平和の象徴として、紹介されることがある |
| 見た目 | 決まった古典的な図像は、確認できない |
| 性別 | 男性の名として紹介されることが多い。性別の定義は、伝統によって異なる |
| 読み方 | ハジエル/ハズィエル/ハジェル |
ハジエルの数字とサイン|「9」と「七十二」
- 9:七十二の御名の、9番目。順番であり、運勢の数字ではありません
- 72:御名の総数
- 3月28日など:体系による守護の日付。日付を、自分の運勢に結びつける必要はありません
- サイン:オリーブの枝や、白い鳥が気になる場合、それは、「平和」を、思い出す象徴として受け取れます
オリーブの枝と白い鳥は、ノアの洪水の物語(洪水のあと、鳩がオリーブの葉をくわえて戻る)に由来します。戻ったのは、一枚の葉であり、状況の改善を、小さな変化として受け取り、次の様子を見ていく読み方ができます。ただし、この場面に、ハジエルは登場しません。
ハジエルの守護とスピリチュアルな意味|赦しと和解の進め方
ハジエルの守護として語られる主題は、赦し・和解・約束です。ここからは、資料の主題を暮らしに置き換える、一般的な視点です。
| 場面 | 進め方 |
|---|---|
| 仲直りしたい | 最初の連絡は、何について話したいかを一つ選ぶ。「あの時の言い方が強くなったことを、謝りたい」と、具体的に書く |
| 返事を急かしたくない | 「話せそうな時があれば、気持ちを聞かせてほしい」と、選べる形にする |
| 話し合いが苦手 | 「今後の予定の連絡方法だけ、相談したい」と、範囲を示す |
| 相手の見え方を聞く | 同じ出来事でも、印象が違う。「そう受け取っていたんだね」と、内容を確かめる(同意とは別) |
| 信頼を確かめたい | 大きな誓いより、小さな約束を重ねる(予定が変わった時に一言知らせる) |
赦すこと、和解すること、以前と同じ付き合いに戻ることは、それぞれ別です。 怒りが和らいでも、会う頻度は減らしたい場合があります。相手の謝罪を聞いた時も、その場で「もう気にしていない」と答える義務はありません。
負担が大きい関係や、安心して話せない状況では、距離を取ることが必要な場合があります。 関係の問題が深刻な時は、信頼できる人や、適切な相談先を頼ってください。
ハジエルへの祈り|自分にも赦しを向ける
伝統的な祈祷文を再現するものではありません。信仰のある方は、ご自身の祈り方を尊重してください。関係や自分の気持ちを見つめる、一例です。
- 今気になっている関係を、一つ思い浮かべる
- 紙に、「今感じていること」と「相手へ伝えたいこと」を分けて書く
- 「自分の痛みも、相手の思いも、見失わず、無理のない言葉を選べますように」と、心の中で読む
- 今日できる小さな一歩を選ぶ(謝罪の下書き、相談する日時を考える、今は連絡しないと決める)
- 自分へ向ける言葉も、見直す(友人には言わないほど厳しい言葉を、自分に向けていないか)
自分への赦しは、責任をなくすことではありません。起きたことを曖昧にせず、条件(知らなかったこと、余裕がなかったこと)も一緒に見て、次に変える行動を一つ決めます。
ハジエルにまつわる疑問|七十二の御名、詩編25編、名前の揺れ
Q. 「七十二の御名」とは、何ですか?
『出エジプト記』14章19〜21節の、それぞれ72文字から、三文字ずつ取り出して作る、72の名前です。各名に「エル」または「ヤー」を付けて、天使の名とします。ユダヤ神秘思想(カバラ)に、伝わる体系です。
Q. ハジエルの「憐れみ」は、聖書のどこに関係しますか?
詩編25編6節が、ハジエルに対応する一節とされます。「主よ、あなたの憐れみと慈しみを、思い起こしてください」と始まる節です。
Q. 「ハズィエル」という綴りは、正しいですか?
日本語の音写で、揺れがあります。原語の綴り(Haziel)に合わせると、「ハジエル」が近い読みです。
Q. ハスディエル(Hasdiel)とは、違いますか?
Hasdielという天使を、資料で確認できません。日本語のカードや記事で、「ハズィエル」と書かれる名前は、ハジエル(Haziel)の表記の揺れである、可能性が高いと考えます。
仲直りの最初の連絡を書く
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| 話したいことを一つ選ぶ | すべてを一通で解決しようとしない |
| 自分の側を具体的に謝る | 「あの時の言い方が強くなったことを、謝りたい」 |
| 相手の気持ちを、決めつけない | 「お互い悪かった」と、最初からまとめない |
| 選べる形で結ぶ | 「話せそうな時があれば、気持ちを聞かせてほしい」 |
連絡が適切でない関係や、相手が接触を望んでいない状況では、送らない選択を大切にしてください。
ハジエルの資料は、どこまで確かか
| 段階 | 言えること |
|---|---|
| 確かめられること | カバラの「七十二の御名」の9番目の天使。関連する聖書の一節は、詩編25編6節 |
| 階級 | 智天使(ケルビム)に属する、とされる |
| 表記の揺れ | 「ハジエル」「ハズィエル」「ハジェル」「ハツィエル」 |
| 注意が必要なこと | 聖書の本文に、天使としての名前は出てこない |
「ハスディエル(Hasdiel)」という天使は、資料で確認できません。 表記の揺れとして、扱うのが安全です。
謝る時の言葉を、整える
謝ることは、関係を戻す第一歩ですが、言い方によって、受け取り方が変わります。
| 避けたい形 | 整えた形 |
|---|---|
| 「そんなつもりじゃなかった」 | 「あの言い方で、傷つけてしまった」 |
| 「あなたも悪いけど、ごめん」 | 「私の側の、言い方について、謝りたい」 |
| 「許してほしい」 | 「気持ちの整理がついたら、聞かせてほしい」 |
謝ることと、許してもらうことは、別です。相手の返事を、待つ余白を残しましょう。
おわりに|一枚の葉のような、小さな変化を見つめる
和解は、一瞬で完成するものではありません。一枚の葉のような小さな変化を見つめながら、自分と相手の両方に、余白がある関係を選んでみてください。まずは今日、「今感じていること」と「相手へ伝えたいこと」を、紙に分けて書いてみましょう。
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